フォンテック様から6/7発売のCD、クラリネット奏者の蔭山晶子さんの「椿姫ファンタジー」が届きましたので、簡単にレビューしてみようと思います。
蔭山晶子さんはOsaka Shion Wind Orchestra Website(オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ)のクラリネット奏者なので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
満を持してのファースト・ソロ・アルバム、といった具合になります。
さすがにこうしてCDを出すだけあってレベルが高いのですが、特徴的なのはその音楽の表情豊かさ、引き出しの多さでしょうか。
クラリネットの持つ様々な表情を次はこれ、次はそれ、とテンポよく軽快に聴かせてくれる爽快なアルバムに仕上がっています。
収録曲はクラリネット奏者の大定番のドビュッシーやブラームスなどクラシカルな作品でまとめられていますが、肩の力を抜いて楽しく聴けるようになっています。
「クラリネットってこんなに面白い楽器だったのか!」
「これをやるためにはこういう技術が必要なんだな」
などということを再確認できる演奏ですので、特に「ソロCDは聴いたことがない」という若い学生奏者の方にはソロCDの入門編としてもオススメです。
ピアノとのアンサンブルにもぜひ注目してみてくださいね。
もちろんリスナー専門の方にもオススメ。
楽しくて面白い仕上がりのアルバムです。
レビュー:梅本周平(Wind Band Press)
商品詳細は以下の通り。
<メーカーコメント>
オオサカ・シオン・ウインド・オーケストラ(旧大阪市音楽団)クラリネット奏者 蔭山晶子、渾身のファースト・アルバムの登場です!
蔭山は大阪音楽大学音楽学部器楽学科の在学中に第10 回KOBE 国際学生音楽コンクール管楽器部門にて最優秀賞及び神戸市長賞、タカハシパール賞を受賞。
2011 年に大阪市音楽団に入団し、「市音」が「シオン」と名を替えた現在に至ります。
普段はオーケストラの一員として活動している蔭山ですが、今回の録音では「音楽家・蔭山晶子」としての才能を見事に開花させています。その自由闊達な表現と瑞々しい音楽には誰しもが魅了されます。
伴奏には同郷で友人でもある河内仁志。リサイタルでの共演も数多く重ねた二人による息の合った演奏は、聴きごたえ満点です。
音楽家・蔭山晶子が惜しみない「愛」を注ぎます。お聴きください。
5~6 年前になると思うが、私の手掛ける「大阪市音楽団」にえらく元気なクラリネット奏者が入団した。まわりのベテラン達から「えぇクラリネットでっせぇこの娘。」と紹介されたのが誰であろう蔭山晶子さんだった。・・・その後「市音」は「シオン」となり、私と晶子さんとは今では同志となった。その同志が、クラリネットが上手な事は重々承知していたはずなのに、このCD を聴いて驚いた。音楽家「蔭山晶子」の充実感あふれる録音だった。
Osaka Shion Wind Orchestra 音楽監督 宮川 彬良(ブックレットより抜粋)
蔭山晶子の奏でるクラリネットからは、どの作品を聴いても確かな手応えが伝わって来ます。くすんだ低音域から鋭い高音域まで、広いダイナミックレンジと共に、多彩な表現力を持つクラリネットですが、蔭山の自在なコントロールは音の隅々にまで意志を感じさせ、次々に音の色彩が変わってゆく様子には、ほれぼれさせられるほど。河内仁志が弾くピアノとのコンビネーションもぴったりで、デュオ=二重奏として、高い完成度での音の彫琢が施されています。
音楽学,音楽評論 小味渕彦之(ブックレットより抜粋)
品番:FOCD20112
定価:¥2,700+税
発売日:2017/6/7
メーカー:フォンテック
演奏:
蔭山晶子(クラリネット)
河内仁志(ピアノ)
収録内容:
ホロヴィッツ:クラリネットとピアノのためのソナチネ
ドビュッシー:クラリネットのための第1 狂詩曲
ヴェルディ/D.ロヴレーリョ編:歌劇「椿姫」の旋律による演奏会用幻想曲
ブラームス:クラリネットとピアノのためのソナタ 第2 番 変ホ長調 作品120
シューマン:幻想小曲集 作品73
ブラームス:5 つの歌曲 作品105-1“歌の調べのように”
(録音:2016 年11 月28-29 日 神戸新聞松方ホール)
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